ロコモと介護予防の関係性は?

ロコモとはロコモティブシンドロームという英語から取られた言葉で、身体機能が低下し、歩行などが難しくなる状態のことである。介護予防とロコモには密接な関係があり、高齢者が介護を受けるリスクを減らすためには、高齢者自身がロコモの症状をどの程度訴えているのかを把握するのが大切だ。

ロコモティブシンドロームは、具体的に筋肉や神経系、関節や椎間板、骨のそれぞれの部位に発生する障害や症状などにより、歩行機能が低下した状態にある人を指す。もし高齢者がロコモになり、状態がさらに進行すると、介護が必要になる要介護へと進展する可能性が高くなる。要介護を避けるもしくは、介護の負担を減らすためには、ロコモを事前に察知し、適切な治療やケア、サポートを行う必要があるのだ。

国の調査によれば、介護が必要な要介護になった高齢者のうち、ロコモを起因とした割合が全体の約25パーセントを占めている。これは認知症の割合よりも高いため、運動機能の低下が将来的に要介護になるリスクを高めていると言えるのである。調査結果が示すところによれば、ロコモと診断された高齢者はやがて骨粗鬆症になる可能性が高くなり、骨がもろくなるため、骨折などにより歩行困難になり、寝たきりの状態へと進行していくことがわかっている。

寝たきりの状態になると、認知症を発症する可能性が高くなるため、介護の負担がより大きくなってしまうのだ。介護に携わる家族の負担を軽減するためには、ロコモの発症リスクを低下させることが必要になる。

研究結果が示すところによると、ロコモになりやすいのは運動不足が主要な要因となっている。予防のためには、普段から運動をする習慣を確立できるようにする必要があるだろう。また栄養バランスも大切だ。詳しくはこちらのロコモ情報サイトを確認してほしい。